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記事の言語と翻訳版

戦争に反対するエスペランチストの万国宣言

(2017年12月、日米開戦76周年にあたって)

Zamenhof en 1879


「民族のあいだの憎しみよ
たおれろ、たおれろ、もう時がきた!
人類全部は、ひとつの家族に
一緒にならなければならぬ!」 

(ザメンホフの最初の詩、1878年)

                 

エスペラント博士が「国際語」エスペラントを世に出したのは、今からちょうど130年まえの、1887年だった。
博士の本名はルドヴィコ・ラザーロ・ザメンホフと言った。 隣接する強大な国々から繰り返し侵略され、それゆえ、雑多な民族が “憎悪と怨嗟(えんさ)の坩堝(るつぼ)”のなかに住み続け、言葉や民族感情が衝突し合う一触即発の土地だったポーランドに生まれ育ち、 しかも彼はユダヤ人の末裔(まつえい)だったから、理不尽な差別を経験しながら育った。
彼にとって幸いだったのは、家族愛と啓蒙と希望を、なによりも尊重する家族のなかで育ったことだった。彼は慈悲(じひ)ぶかく心優しき人に育った。

少年時代のラザーロは、社会を腐らせる憎悪や怨嗟の源泉が、 目の前にいる他者に愛を向けず、国家という“仮構の祭壇”を尊重してやまない国家主義・民族主義への偏愛や、 民族言語や民俗宗教に囚(とら)われて生きる生活態度にあることに、自然と気づいて、人類をこの“地獄の坩堝”から解放するにはどうしたらよいか、思案をめぐらせた。
そして、誰も使っていない人工言語を作り上げて、世界の人々がそれを使うようになれば、争いや憎しみの種火を消せると考えた。

こうして、ラザーロはたった一人で、苦労に苦労を重ねて「国際語」 エスペラントを開発した。

「国際語」エスペラントは、人類が広く用いている言語のなかでは、最も簡単に習得でき、最も体系的で、簡潔だが美しい人工言語だ。
130年前にエスペラントが発表されると、瞬(またた)く間に、これを用いて 世界じゅうの人々と意思疎通を図りたいと願うエスペランチストが、それこそ世界じゅうに生まれた。

だがエスペラント博士、ザメンホフの願いは、無惨に裏切られた。 帝国どうしの戦争を引き起こして、そのどさくさに紛(まぎ)れて「民族国家」を立ち上げようと目論(もくろ)んだ人々の挑発がきっかけで、 いとも簡単に第一次世界大戦が起きてしまった。 それは1914年、「国際語」エスペラントが世に出て27年後のことだった。

1917年、世界大戦は、欧州の小国を圧迫し続けてきた周辺のいくつもの 帝国を、すっかり疲弊(ひへい)させ、これらの帝国は滅びつつあり、大戦もまた、終わりかけていた。その年の春に、ザメンホフは失意のなかで病死した。

ことしは「国際語」エスペラントの生誕130周年であるとともに、 エスペラントの父の死後100年でもある。
そしてこの記念すべき年、奇(く)しくも、尊大きわまる巨大帝国と 民族主義の鎧(よろい)で凝り固まった小さな独裁国が、 いたずらに憎悪の言葉を投げ掛け合いながら、日々見える速度で、 戦争による共倒れの地獄へと、愚かな舞踏のステップを踏んでいる。

これは地球上の一地域や、好戦的な国家指導者に振り回されている幾(いく)つかの国の民衆だけでなく、全世界のすべての人々にとって、大いなる脅威であり、かぎりのない不幸である。
ザメンホフが「国際語」エスペラントを世に出して以来の、130年間の世界の歴史を振り返って見れば、常に強大国が、国内では弱き民衆を、そして国外では小さな国々を、あらゆるやり方で圧迫し、従属を強要してきた。この圧迫の下で自らの生存をかけて、民衆も、小さな国々も、傲慢な強大国家と鬪ってきた。今回の危機もその構図は基本的に同じであろう。だが我々は、道理を尽くさぬツバ競り合いには与(くみ)しない。

人は言葉を使い、対話によって互いの安全を確保しうる動物である。 生物学は人類を「知恵をもつ人(ホモ・サピエンス)」と呼んできた。 ところが世界で最初に核兵器を持ち、無差別爆撃に用いて数十万人を殺してきた大西洋の巨大帝国と、今ごろその核兵器を手に入れて、 世襲独裁政権を守り抜く道具として周辺諸国を脅迫している小独裁国家が、 対話による問題解決を互いに拒否して意地を張り合い、 お互い、自らを戦争に追い込んでいる。

ザメンホフ博士は、戦争を止めることができず、失意のなかで死んだ。 彼が「国際語」エスペラントに込めた命がけの熱情と希望を、いま、世界のすべてのエスペランチストは、自分に託された 熱情であり希望だったと、自覚せねばならない。

万国のエスペランチストの諸君。
いまこそ我々は、エスペラント博士の願いを継ぐ者として、 彼の遺志を実現させねばならない。
万国のエスペランチストの諸君。
なによりもまず我々は、対話を拒否して憎悪の言葉を投げ掛け合っている愚かな国家指導者たちに、「罵倒(ばとう)合戦をやめて、話し合いのテーブルに着け!」と呼びかけねばならない。

我々人類は、ことばを使う動物だ。
その言葉は、けっして互いを滅ぼすためでなく、 互いを認め合い、愛し合い、平和に共存するための道具として 人類が生来、身につけているものだ。

我々は。たがいに罵声(ばせい)を投げかけながら人類の滅亡の危機に追い込むような、悪魔的な国家指導者たちに、人類としての自覚と、ともに生きていく覚悟と、互いを尊重し、愛するという、人としての最低の礼儀を、教えていかねばならない。

_「力強く立とう、愛する兄弟よ、
私たちの尊い仕事のために!
手を取り合って闘い続けよう。
共通の美しい希望を武器として。

目覚めよ、目覚めよ、常に目を覚まし、
嘲りや嗤いを恐れるな!
叫べ、叫べ、繰り返して、
皆が聴き耳を立てるまで!

私たちは皆、遠く離れて
たがいに隔てられるけれど、
どこで何をしているだろう
愛しい兄弟たちよ。
 
あなたの仕事は止まることなく、
真心と希望をもって進んでいるか?
あなたの心に炎が燃えて
ひとときも消えかかることが無いだろうか?

力強く立とう、勇気を出して仕事をしよう。
仲間たちよ、雄々しく
私たちの仕事よ、大きく伸びて花開け
私どもの手で、全世界に!

目標は輝き、仕事は尊い
勝利――遠からず勝ちどきを上げるだろう。
誇りを抱いて、頭をもたげるとき、
世界は喜びに沸いて、祝福してくれるだろう

私どもの労働と忍耐とが
世界を幸福にするのだ。」

(兄弟たちに、ザメンホフ作)


2017年12月
日本語文案作成:佐藤雅彦 SATO Masahiko(札幌)
エスペラント翻訳:星田淳 HOŜIDA Acuŝi(苫小牧)
賛同者:
宮沢直人 MIYAZAWA Naoto(札幌)
森田哲 MORITA Akira(札幌)
覚知頌春 KAKUCHI Nobuharu(札幌)
BAE Jeong Won(苫小牧)
NONOMURA Yo (Osako)
GUEGUEN Claudine (Morlaix)
MARKOV Vinko (Morlaix)
横山裕之 YOKOYAMA Hiroyuki(札幌)
田平正子 TAHIRA Masako(京都市)
中島雅一 NAKAZIMA Masakazu(東京)
Renato Corsetti (Londono, Britujo)
BIURRUN Ricardo (Madrido)

 

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